20120919

ウィーン日記 ブリューゲル「農家の婚礼」を観てきました

農家の婚礼(1568年、ウィーン美術史美術館所蔵)
ソファーに座ってゆったり鑑賞できます
最初にブリューゲルが好きになったのは私が中学生のとき、有名な「バベルの塔」を見てその空想的でとても細かい描写に魅了されました。
今日、ご紹介するのはそのブリューゲルの代表作「農家の婚礼」です。
中央右奥の壁際にいるのが新婦で、はっきりその存在が解るのですが、新郎がどこにいるのか皆さんはわかりますか? 実はそれが今でも明確な答えはなく「謎」なんです

デザイナー Kazuhiko Tomiyam


ウィーン 美術史美術館のオフィシャルサイト http://www.khm.at/en/


以下は美の巨人で放送された内容からの引用です
今日の一枚は、ピーテル・ブリューゲル作『農民の婚宴』。ネーデルラントが生んだ北方絵画の巨匠であり、16世紀ヨーロッパ最高の画家と呼ばれたブリューゲルが、最も成熟した時代に描いた傑作です。
縦114センチ、横163センチの油絵には、農家の納屋で開かれている結婚の宴が描かれています。
長いテーブルの上には塩漬けの肉らしき御馳走があり、ビールも振る舞われています。背後には、壁のような穀物の山に、収穫祝いの象徴である2本の麦の束が 飾られています。そして緑の幕に紙の冠が吊るされています。これは、当時の結婚の風習だと言われています。その下には、ふっくらとした花嫁が頬を染めて 座っています。バグパイプの楽士たちの音楽と美味しそうな匂いに釣られて納屋の入り口には村人たちが押しかけています。
ブリューゲルは、農民の真の姿を描いた初めての画家でもありました。今日の一枚にも当時の風習が正確に描かれています。しかし、この絵には肝心の花婿の姿が描かれていないのです。


ブリューゲルの生い立ちは殆ど判っていません。
1551年、画家の親方としてアントワープの組合に加入したのが、彼の名を初めて歴史にとどめた記録です。その後、イタリアへ画家の修行に出掛けます。彼 の代表作『バベルの塔』は、その時に見た建築物をヒントに描かれました。アントワープに戻ったブリューゲルは、画家の仕事に没頭します。風習や風俗、生と 死、人間の罪と悪徳、風刺とユーモアを描き、壮大な人間劇場を1枚の絵の中で繰り広げていくのです。

ウィーン 美術史博物館
ブリューゲルは結婚を機にブリュッセルに移住します。この頃から、画家の作風が変わり始めました。都会から遠く離れた農民とその暮らしに興味を抱きます。 当時誰も描こうとしなかった農民を正確に描こうと、彼らの暮らしを見つめるため、祭りや結婚式があれば農村に足を運びました。そして、今日の一枚が誕生したのです。