20121118

グラフィックアート 「Baphomet」



デザインに追われている毎日ですが、なかなかデザインしたものが自由にアップできなくてスミマセン。
そこで、久々にクライアントなしの私的なグラフィックアートを描いてみました。クリックすると大きな画面になるので、もしお好きな方はプリントしてご覧ください。

▼作品解説
すべての色は、青(C=シアン)、赤(M=マゼンタ)、黄色(Y=イエロー)の混色で出来ています。これが「色の3原色」と言われるものです。それぞれを0%~100%で混色させてしまうとかなりビビッドな色彩になってしまいますが、イエローだけ50%の固定で混色されると上記のカラーチャートが出来上がります。

この混色は私がとても好きなカラーチャートで、どこの色をとっても品のある色合いだと感じています。今回はそこに、この色合いとは相反する要素である羊を入れてみました。こいつは、とても歴史的に悪者で11世紀のラテン語の書簡に初めて登場します。男と女が混ざった両性具有の姿で魔女たちが崇拝した言い伝えがあるくらいです。

絵に込めた意味、私が感じる現代の日本の姿
ここ百年で日本は飛躍的な経済発展を遂げたにも関わらず、得体の知れない闇の存在が、その飛躍の影に潜み、男は草食系(装飾系)と言われ女々しくなり、女性は社会進出で男らしくなり、男女の性差がなくなり、人間という存在そのものが男でも女でもない、両性具有の生命体に進化したと感じます。性の固有化の減退は、その種の繁殖力の減退にイコールで、事実、出生率は低下し未婚者は増大。結婚しても結婚式はやらない若者層が増大しています。

街はカラフルに明るく、心は五里霧中をさまよう これが現代のように感じます。

Designer Kazuhiko Tomiyama