私がオートクチュールドレスを作るアトリエを初めて体験し、
その繊細で手間の掛かる職人技を見てから、早いものでもう20年以上が経ちます。今では、ドレス以外の様々なものをデザインするようになり、年間で数着程度しか、ドレスのデザインや製作に立ち会うことはなくなってしまいました。
しかし、先日、パリの街角で見かけた、
繊細で手間の掛かるスパンコールを手縫いしたドレスを見て、新しくデザインしているドレスに、この伝統的なスパンコールの技法を再現してみたい衝動にかられてしましました。
その繊細で手間の掛かる職人技を見てから、早いものでもう20年以上が経ちます。今では、ドレス以外の様々なものをデザインするようになり、年間で数着程度しか、ドレスのデザインや製作に立ち会うことはなくなってしまいました。
しかし、先日、パリの街角で見かけた、
繊細で手間の掛かるスパンコールを手縫いしたドレスを見て、新しくデザインしているドレスに、この伝統的なスパンコールの技法を再現してみたい衝動にかられてしましました。
伝統的なスパンコールの技法(私が知る限りですが)
今では、安価に機械を使って簡単に大量につけることが出来ますが、昔は、金属の板をポンチでひとつずつ型抜きし、その、ひとつ、ひとつを手縫いで縫い付け、パールや刺繍を組み合わせて、この写真のような、様々な形や文様を作っていました。
これは、現代では考えられないくらい、手間と時間、根気がいる作業です。
しかし、
この、気が遠くなるような、手間と時間をかけて生み出されたドレスだからこそ、工芸的で、芸術的なオーラが、特別に宿るものです。
大量生産、大量消費の現代だからこそ、このような、伝統的な技法を継承し、ほんのわずかでも、現代のドレスにその息吹を入れてあげたいと思っています。
その思いを込めて作業しているドレスは、1ヵ月後に出来上がる予定です。