20110323

ウエディングドレス選びのポイント 「ホルターネック」

Q、ホルターネックと、アメリカンスリーブの違いは?
A、ホルターネックとは、トップスのフロントが首に掛かったデザインのドレスを言います。似ているデザインで、アメリカンスリーブがありますが違いは、フロントがネック(首)に掛かり後ろがないものがホルターネックで、後身頃があってスリーブ(袖)が首元までオープンなカットがされているものが、アメリカンスリーブです。

Q、ホルターネックが似合う人、似合わない人は?
A、よくホルターネックは「肩幅が広い人にオススメ」と書かれたブライダル雑誌を見ますが、これは間違いだと私は思います。これは、現場でホルターネックのドレスを何百人と着せてきた経験から言えることで、むしろ、「肩幅が狭い、きゃしゃな人」の方が似合います。

理由は、
肩幅が広い人の場合、両肩が外に飛び出ているように見えてしまいゴツく見えてしまうからです。デザイン画が描ける人だったら同じ肩幅のデッサンで2通り描けば一目瞭然です。

このような誤解が生まれてしまう背景には、欧米ではホルターを着て肩幅が強調されても気にしない国民性と、そもそもショルダーラインが日本人と欧米では違う体系であることにも起因しています。実際、パリでも、NYでもゴツくて、太目の女性が堂々と着ているシーンを見かけます。このため、ドレスの解説でも、堂々と「広い人にオススメ」と描かれていると思います。

Q、ホルターネックの注意点
A、(オートクチュールを学んだ経験から言えることは)、首の付け根からトップバストまでの高さは、特にバストカップに左右されるので、人によってバラバラです。ホルターの場合、この高さ(距離)がピタッと合っていないとおかしい形のドレスになる。理由は、長い場合、デコルテ(胸元の上)が浮いてしまい、
A:下にずらしてトップバストの位置を下げてしまうか?
B:トップバストに高さを合わせてデコルテが浮くか?のどちらかになるからです。どちらにしてもおかしい形のドレスになります。ドレスを作ってきた自分の感覚では、ホルターの場合、必ずその人別に「バストの高さ、トップまでの距離、ワイド」を調整して補正する必要が出てきます。


Q、肩幅は広くないのに、ホルターネックが似合いませんでした・・。なぜですか?
A、理由は、上記のように、似合わないのではなく、「あなたの身体のサイズに、ドレスが合っていない」ことが理由かも知れません。日本人の新婦の場合、ドレスが身体のサイズに合わなくても文句を言わない人がほとんどで、逆に、ドレスに身体を合わせようとして、結局、サイズが合わないことが原因なのに
「私にはこのドレス似合わない・・・」と、思い込んでいる人がかなりの数います。
パリでは考えられないことだと思います。これは、パリではどのドレスショップにも、縫製が出来るスタッフと、ミシンやロックなどの機械が入っているため、「ドレスのサイズに自分を合わせる」のではなく、ドレスを補正して、「自分のサイズに、ドレスを合わせる」ことが基本だからです。